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今から60年前の1954年4月26日,1本の映画が公開されました。
その映画は「七人の侍」,監督は黒澤明。
槍を使う七郎次を演じたのは加東大介。
勘兵衛が「古女房」と呼ぶ元部下で,いくつもの戦をともに闘ってきた忠臣という役所。
勘兵衛が外から帰ると「すすぎを」と言って水を取りに行く場面にその忠誠ぶりが描かれています。
勘兵衛が,村人(百姓)のために野武士と闘うという戦に七郎次を誘うと,七郎次は二つ返事で「はい」と即答します。
七郎次は,勘兵衛に対して,どこへ行くのか,野武士は何人か,味方の侍は何人いるのか,など一切質問しません。
即座に「はい」と答えるのです。
七郎次が,勘兵衛に全幅の信頼をおいていることがわかります。
七郎次の返事を聞いて,勘兵衛が「今度こそ死ぬかもしれんぞ」と言います。
すると,七郎次はニヤリと笑うのです。
勘兵衛に付いていく,命も惜しくない,という強い思いが現れている笑顔でした。
セリフとして何を言うか,発した言葉に意味があるときもあります。
しかし,勘兵衛と七郎次の会話の場面は,七郎次が「何を言わないか」という部分に意味があります。
ウイリアム・ワイラーが監督した「大いなる西部」の中で,グレゴリー・ペックとジーン・シモンズのやりとりのシーンでも「何を言わないか」ということが効果的でした。
大人の演出ですね。
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