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今から60年前の1954年4月26日,1本の映画が公開されました。
その映画は「七人の侍」,監督は黒澤明。
黒澤明が東宝の撮影所で,同僚から「おもしろい新人がテストを受けている」と聞いて,テストをしている場所に行くと,若い男がすごい剣幕で怒っている。
ド迫力の演技。
それが三船敏郎でした。
もっとも,三船は友達から誘われてテストを受けたものの「男がツラで飯を食うのは好きじゃない」と乗り気ではなかったそうです。
三船敏郎が初めて出演した黒澤明の作品は1948年の「酔いどれ天使」。
主人公である酒好きの医師を志村喬が演じました。
三船の役は,肺病持ちのヤクザの若者で,このとき三船は28才。
黒澤明は,三船の表現の速さを高く評価していました。
ほかの俳優が10かかるところを,三船は1で表現できたのです。
喜び,怒り,哀しみ,楽しみをスピーディーに表現できるのが三船の演技でした。
後に,三船が海外の映画にもたくさん出演できたのは,この表現の速さを外国の監督が評価したからかもしれません。
とくに「グランプリ」の三船はかっこよかったですね。
34才になった三船が「七人の侍」で演じたのが菊千代。
4月16日のブログ「七人の侍 その1」で書いたように,構想段階では,三船は剣の達人久蔵を演じる予定でした。
写真の菊千代は,七人の侍を紹介するときによく使われる画像です。
喜んで喜色満面に見えます。
しかし,「七人の侍」では,百姓出の菊千代が,ほかの6人の侍をなじるときに,最初に笑い飛ばすシーンの映像です。
そのあと,深刻な場面が展開されます。
このシーンでも,感情を一瞬で表現できる三船の演技がよく現れています。
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