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4月22日,小型無人飛行機ドローンが,首相官邸の屋上で発見された。
この事件で,「責任」と「放射性物質」について考えた。
ドローンと「責任」について。
まず,目を見張るのは,一国の首相の官邸に未確認の飛行物体が飛来して着陸しても長期間だれも気づかない,という管理体制のお粗末さである。
つぎに,特徴的なのは,この失態について,だれも責任を問われないという組織の無責任さである。
ドローンに高性能爆弾が積まれていれば,日本国の内閣総理大臣が殺されていてもおかしくない事態である。
にもかかわらず,防衛大臣も警視総監も警察庁長官も何の責任も問われない。
彼らは全員更迭されて当然である。
責任を取るべき輩を放し飼いにしておいて,ドローンの飛行禁止区域を決めるというようなピンボケ対応しかできないのがこの国の現状である。
2011年3月11日に福島第一原子力発電所の1号機から4号機までが地震のために事故を起こしたのに,だれも責任を問われないのと同じ構造である。
福島第一原子力発電所からばらまかれた放射性物質によって,子どもも含めて何万人もの人間が死んでいくのに,だれも責任を問われない。
ドローンと「放射性物質」について
首相官邸の屋上で発見されたドローンからセシウム134とセシウム137が検出された。
これは,犯人が逮捕される前から,福島の土だろうと思っていた。
福島市でも郡山市でも伊達市でもいいから,土を取ればセシウムは簡単に手に入る。
東京都でも千葉県でも茨城県でも同じである。
地表が広範囲にセシウムで汚染されているのだ。
2004年8月13日,アメリカ軍のヘリコプターが沖縄国際大学に墜落した(上の写真)。
アメリカ軍は,現場を封鎖し,日本国内であるにもかかわらず,警察も大学関係者も立ち入れなくなった。
アメリカ軍は,ヘリコプターの機体とともに墜落現場の土を根こそぎ回収していった。
なぜか?
アメリカ軍のヘリコプターの羽(ローターブレード)には,氷結などによる亀裂・劣化を検出するために,放射性物質であるストロンチウム90が1個ずつステンレス容器に納められている。
墜落したヘリコプターのローターブレードは6枚なのでストロンチウム90の容器は6個。
そのうちの1個が墜落事故で損壊し放射能汚染を引き起こした可能性があったのだ。
ストロンチウム90は骨に蓄積してガンを引き起こす。
チェルノブイリで猛威を振るった代表的な放射性物質である。
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